戌の日

Tom2003-09-22


戌の日、出産を経験した方ならお分かりだろう。妊娠5ヶ月目に行う安産祈願の儀式である。犬は、多産でありながらお産が極めて軽いということから、昔から安産の守り神として愛されてきた人間に身近な動物です。古事記に、神功皇后三韓征伐のおり、のちの応神天皇を身ごもっていたため、帯に石をはさんで巻き付けた、と書かれています。

この儀式、日本では神社で行うが、アメリカには神社はない。母が水天宮に御参りに行き、腹帯セットとお守りを買ってきて送ってくれた。自分たちなりのやり方で、5ヶ月目まで成長してきた我が子に感謝の意を表し、残りの5ヶ月間無事にすくすくと育ち対面することを今から楽しみにしていることを告げた。

腹帯を巻く習慣は日本独特のもので、アメリカでも、中国、韓国でもこのようなしきたりはない。アメリカにいるからこそ日本の文化の尊さを今まで以上に感じるようになった。日本と距離を置くことで、自分自身が日本人であることを再認識し、コスモポリタン(地球人)にまた一歩近づいていく。