Lost in translation

74回アカデミー賞主要4部門ノミネート、第61回ゴールデングローブ賞主要の3部門を果たした実力派のこの映画、見たくてうずうずしている日本のファンは多いのではないだろうか。いよいよその舞台となった日本で2004GWに劇場公開される。

ここアメリカでは2003秋から公開されており、一度劇場にまで足を運んだものの、映画館までに道に迷い今日の今日までみることができず悔しい思いをしただけに、レンタルのDVDが届いたときには小躍りすらした。

さて、この映画のストーリーをまず紹介しよう。CMの撮影のため東京に出張できた、ボブ(ビル・マーレー)。そして写真家の夫に同行でしてきた妻シャーロット(スカーレット・ヨハンソン)が滞在先のホテルで出会う。ボブはなにを喋っているのかまったく理解できない日本人の中でコミュニケーションギャップを感じ、一方シャーロットは仕事が多忙で構ってくれない旦那との間でコミュニケーションギャップを感じてくる。その二人がコミュニケーションギャップを埋めに次第にお互いの距離を縮めていく。。。


お薦め度: ☆☆☆☆☆(ドラマの「すべて」が理解できるのは日本人だけ!) 


■Tomの映画評論

日本はまだ鎖国なのだなというのがぼくのボトムライン。日本にいるとまったく気がつかないが、外からきた外人、そして一度そとからみてみたぼくですらそのことをこの映画を通して確認できた。外人に対しても日本語でしか話さない(話せない)文化、教育水準(逆に日本に来る外人少しは日本語勉強しろともいえる)。一方、鎖国の島国だからこそ形成された独特のカルチャー。日本はやはり世界でも特異な国なのだ。

ボブになりきってこの映画を見て欲しい。日本に来る外国人は日本人と接してどうおもっているのか。日本語ではぺらべらと喋っているのに、英語で訳すとものすごく短くなっちゃったり、エレベーターの中でも無言、お店の店員さんも無言、、、だけどネオンだけはきらきら光っていて、みんなおしゃれしてるし、カラオケ行けばそれまでの無口が嘘のようにわれこそはとはしゃぐ。

では、言葉が通じないというだけで、コミュニケーション不足になるのだろうか。いや、この映画では、同じ言葉を話すもの同士でもコミュニケーション不足は生じるといっている。仕事が忙しいあまり妻に構ってあげれない写真家とシャーロットの間にはそれの様子が演じられていた。

だから、コミュニケーションをとろう。家族とも、友達とも、仕事仲間でも、上司でも、取引先でも、そしてその輪を広げていこう。そうすることできっとなにかよい循環がはじまると意識させてくれる。そんな映画である。


http://www.v2records.co.jp/special/o011_sc/030804/movie.html