新卒への年俸契約が意味すること

●ニュースヘッドライン

新日鉄ソリューションズ、新卒採用者対象の年俸契約制度を新設
http://itpro.nikkeibp.co.jp/free/WAT/NEWS/20040303/2/

新日鉄ソリューションズ(NSSOL)は、2004年4月以降に採用する新規卒業者を対象に能力やスキルに応じて報酬を受け取る「年俸契約型新卒社員」の採用枠を新たに設ける。(2004年3月3日 日経ソリューションビジネス )


●人事の処方箋

大学を始めとした高等教育機関には、即戦力社会人を養成することが求められている。教育改革なしに、日本の社会の発展はない。


●Tomのもの申す

新卒に年俸制?一瞬耳を疑った。記事をよく読んでみると、すでにそのような即戦力スキルを持った学生が日本に存在するということがわかったのだ。

4年前に勤め先が外資に買収され、イギリスから派遣されてきたマネージメント陣にこういわれたことを苦笑しながら思い出した。「なんで経理公認会計士がいないんだ」彼らには即戦力をもたない人材を採用して会社で育てるなんていう発想は存在しない。新卒採用は、エンジニア、ファイナンス、HR、マーケティングの分野で即戦力を期待できる人に限って採用している。その他はすべて中途採用での即戦力採用である。

あれから4年。世の中はさらに変わった。ドットコムブームがやってきては去り、日本では企業のリストラ、倒産の話題が毎日のように新聞を賑わした。

時代は即戦力を求めている。これはすでに経験を積んだ社会人だけではない。学生にも同様に求められているということをはっきりと認識した。

自分の即戦力は何か。人それぞれ異なるはずだが、社外で通じる「something」を武装すべき世の中であることには変わりない。