退職、そして就職

3月末で辞めた会社に、遅れ馳せながら退職の挨拶回りをするためお台場のオフィスに訪問した。9年間勤めていた会社とはいえ、ぼくがアメリカにいっているこの1年の間にオフィスを移転したので、お台場のオフィスにいくのははじめてである。

人事という仕事柄たくさんの人と見知りしていたつもりであったが、すでに多くの方々が退職されていて、本当に知った顔が少なくなっていたのも事実である。

ぼくはアメリカでの就職を決意し、会社を辞めたわけだが、幸いにも日本に帰国する前に、次の就職先が決まってほっとしている。

今度の会社は、日系のITコンサル会社で、ERP/SCM/CRMなどの横文字システムの導入を手がけることをミッションとしている。会社としては、米国企業、日系企業を問わずクライアントとしているが、ぼくのポジションは、主にシリコンバレーに進出している日系企業がお相手だ。これまでの人事経験と人事システム経験を活かして、今後はシステムという切り口から幅を広げていきたい(経理や販売管理など)とおもう所存である。

アメリカでの就職は「縁」が勝負。それゆえソーシャルネットワーキングが盛んなのがわかる気がした。

退職してもそれが故に「縁」が切れるものではないと信じている。多くの人が激励の言葉をかけてくれたが、寂しいことにいくつかの人からもう関係ない人とみられていた。人は死に面した際にこれまでの人間関係が露わになるというが、退職という場面も似たようなものである。一つ違うことは、退職の場合、その後がまだあるということだ。出会いあれば別れあり、これまでの一期一会の縁を大切に、今後の一期一会を育んでいきたい。