BLOGのインターナルコミュニケーションへの活用

[ボトムライン]

●経営トップは自分のBLOGをコミュニケーション手段として使いなさい

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BLOGサイトでBLOGのことを執筆するのは釈迦に説法と知りつつ、ビジネスでの活用事例について紹介したい。

まずはネット企業が続々とBLOGサービスを開始しているという事実に着目してもらいたい。

  • Niftyココログという有料BLOGサービスを12月2日から開始
  • エッジがlive door Blog Proという有料BLOGサービスを12月18日より開始
  • サーバーエージェント傘下のメルマガを代表する企業のMelmaがBLOGサービスを12月25日から試験運用(この「はてな」がMelmaにエンジンを技術提供しています)

http://d.hatena.ne.jp/hatenadiary/20031219

どれもこれも12月にあわただしくサービス開始している。そして注目すべきは、NiftyLivedoorの社長がBLOGを実際にやっていることなのだ。

Nifty社長 古河建純のBLOG
http://furukawa.cocolog-nifty.com/

エッジ社長 堀江貴文のBLOG
http://blog.livedoor.jp/takapon_jp/

「Eat your own dog food(自分で作ったものは自分で使ってこそ始めて真剣になる)」ということだろう。この言葉はぼくが編集を務めているid;jishihaのメルマガでも紹介している。
http://backno.mag2.com/reader/BackBody?id=200312080000000000120581000

これまで、経営トップは社員とのコミュニケーションをとる努力をし続けてきた。その取り組み姿勢のない会社はとっくに淘汰されるべくして淘汰されてきた。経営会議、部長連絡会、社内報、社員総会、イントラネット、email、ラウンドテーブルミーティングなどなどコミュニケーションの手段は多くあるものの、何一つとして経営トップの生のメッセージを直接聞く機会はなかった。これらのメッセージはゴーストライターがつくるのである。ぼくは人事の仕事としてそれをやっていたから本当の話である(もちろんノーチェックで使われるわけではないのだが)。

ところが、このBLOGの登場により、簡単に素人でもネットに繋がる誰に対しても情報を発信することが可能になった。ホームページは更新が面倒だが、BLOGの更新はまさにいつでもどこでもある。なにせ携帯で写メールとって送信ボタン押せば更新できるわけだから、出張中でも更新なんのそのである。

古河氏の「アメとムチ」最高に笑える(写真は必見)。
http://furukawa.cocolog-nifty.com/blog/2003/12/post_6.html

こうした経営トップのユーモア交えた人柄は、自分で書いてこそはじめて伝わる。普段着の経営者は社員が最も知りたい情報のひとつなのだ。頻繁にメッセージを送り、コメントにタイムリーに返信してコツコツを地道なコミュニケーションを重ねていけば、尊敬されるリーダーにまた一歩近づく。尊敬されるリーダーのメリットは、人を動かすのが容易になることだ。

また、自分の言葉で書くということは、マスコミが婉曲して伝えてしまう記事にも堂々と自分の言葉で本当にいいたかったことがいえる。BLOGの登場により、個人がマスに対しての影響力を持つようになったのである。もはやマスと個人の間に間仕切りはない。

お互いに日々コミュニケーションをとる。これこそ経営トップの本来の仕事ではないか。