異動して欲しい上司、異動して欲しい部下

●ニュースヘッドライン

20代の4割「異動してほしい上司いる」、管理職の2割は気に入らない部下を実際に異動させた経験を持つことが、インターネット調査会社のアンケートで分かった。
asahi.com 2004年3月18日)
http://www.asahi.com/business/update/0318/081.html?2004


●人事の処方箋

上司と部下の会話の結果、お互いに納得する成果のモノサシをつくろう。


●Tomのもの申す

だいたい10人も人が集まれば、気が合わないやつの一人や二人でてくるのが集団というものの常である。友達付き合いなら気の合わないやつと付き合わなければいいだけだが、仕事となるとそうもいかない。仕事はチームで遂行するものが多く、チームの和を乱すことはチームの生産性に影響する問題に発展する。

仕事と個人はまったく異なるということを立派な大人はきちんと頭の中で理解しなければならない。与えた仕事をちゃんとやる、そうしたら相応の評価をするのが仕事の上評価だ。評価の納得性を高めるには、成果物の定義をきちんと定めた状態で仕事を与えなければならないし、成果物を評価するものさしについて仕事に取り掛かる前からきちんと合意をとることが重要だ。

とはいっても「部下は上司を選べない。でも上司も部下を選べない。」と嘆くことは時間の無駄と思うかもしれない。ならば嘆くよりも行動に移すがいい。部下は上司が気に入らなければ、社内異動を希望するか、転職する。上司は部下が気に入らなければ、異動させるか、退職させる。そんなことも十分可能な世の中になってきている。

では、人間関係の好き嫌いで、異動や転職をするとどうなるか。この人ならついて行きたいと思った上司がいたから異動したのに、暫くして今度はその上司が異動したら。。しかも今度の上司とはどうも馬が合わない。あなたはどうしますか。また異動しますか?

働くということたとえサラリーマンであれ、個人事業主であれ、人間関係を抜きには成立し得ないのである。嫌いな食べ物を避けることはできても嫌いなタイプの人間を避けることはできないのである。ならばどうしたらいいか。対処方法は、嫌いなタイプの人間とも会話が出来るように努力することである。

会話をして、お互いの期待を確認し、お互いが満足したら仕事上はそれでいいではないか。別に無理して夜の飲みに付きあうこともないし、誘うこともないのである。これをドライと敬遠するか、それとも必要な合理性と捉えるかは、これからあなたがとる行動次第である。